インドの伝統医学アーユルヴェーダのマッサージ、アビヤンガはただのマッサージではない!アビヤンガの目的とは?

先日、お客様に「なんでアーユルヴェーダがお好きなんですか?」と聞くと、「アーユルヴェーダ」という言葉の響きが好きなんです」と仰っていました。
素敵ですよね。
「この言葉の響きが好きなんです」という、ご自身の感覚を大切にされているところが素敵だなと感じます。
音も波動。
波動は似たものが引き寄せられます。
その音に惹かれるものがあったんだなと思うと、その方はアーユルヴェーダに出会うべくして出会ったんだなと感じますね。
さてさて、ここからが本題です。
そんなアーユルヴェーダのマッサージに「アビヤンガ」というものがあります。
アビヤンガもなんだか不思議な響き・・・。
サロン、ヴァーマでももちろんご提供しています。
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アビヤンガは普通のマッサージとはもちろん考え方も全く違います。
今回はこのアビヤンガについて、シェアしていきますね
アビヤンガとは?
「アビヤンガ」は、サンスクリット語で「アビヤーサ(繰り返す)」と「アンガ(手や足)」という2つの言葉から成ります。
たっぷりの温めたオイルを全身に繰り返し繰り返し刷り込んで、浸透させていきます。
(体に塗ったオイルは、4分45秒で骨髄まで浸透するといわれています)
たっぷりのオイルで包まれる感覚はとても気持ちよくリラクゼーションの要素が強いように思われますが、実はリラクゼーション以上の素晴らしい目的がアビヤンガにはあります。

アビヤンガの目的
アビヤンガは本来、パンチャカルマという浄化療法の前処置で行われる油剤法(スネーハナ)のひとつ。
パンチャカルマとは体内に蓄積した毒素と老廃物を除去する浄化療法。
催吐法や浣腸法など5つの浄化療法があります。
(パンチャカルマについては後ほど詳しい記事を作成しますね)
↑会社を辞める前、有給消化で2週間インドでパンチャカルマしてきました。母親も一緒!
これらの浄化療法をする前に前処置として、油剤法で身体にオイルを入れ、スロータスとよばれる経路に付着してしまったドーシャを排泄できるような経路や臓器に運び、除去しやすいようにするんです。
アビヤンガはただのリラクゼーションマッサージではなく、れっきとした浄化療法の大事なプロセスの一つ。
排泄のための臓器や経路まで運ばれたドーシャは、次に発汗法で溶解され、汗となって排泄されます。
アビヤンガのあとに発汗するのはこのためです。

また、油剤法はスネーハナと呼ばれていますが、文字通りの意味は「愛」・「柔らかさ」。
油剤法であるアビヤンガは、愛のこもった柔らかい手で繰り返しオイルを刷り込むという意味。
なんだか素敵ですよね。
本格的なパンチャカルマという治療に入る前に「愛のこもった柔らかい手で繰り返しオイルを刷り込む」プロセスがあるというのもアーユルヴェーダの魅力の一つに思っています。
アビヤンガの効果(利点)
パンチャカルマの前処置で行われるアビヤンガですが、色々な効果があります。
アビヤンガの利点
- 老化を遅延させる
- 疲労を回復させる
- すべてのヴァータ性の病気に有効
- 身体の痛みを除去する
- 視力を向上させる
- すべての組織を活性化し、体力を増強させる
- 寿命を延ばし、生き生きさせる
- 睡眠を正常化させる
- 皮膚を強くし、活性化する
- 感染症から皮膚を守る
- 免疫力を増す
- 肌の色つやをよくする
参考:浄化療法とアーユルヴェーダマッサージ
セルフアビヤンガもおすすめ
アビヤンガには上記のようなたくさんの効果があるので、おうちでセルフアビヤンガもおすすめです。
おうちアビヤンガの場合はスーパーでよく売っている太白ごま油をキュアリングして使う方法がコスパも良くおすすめ。
(キュアリングとは加熱処理のこと。100度まで加熱させます。)
ごま油には身体を温める作用や抗酸化作用があります。
オイルを身体に塗り込んだ後はお風呂に入って発汗させてくださいね。
自分の身体に毎日触れて、オイルを入れ込む。どんなに忙しい日でもこんな自分時間があると素敵ですね。
この積み重ねがハリのある滑らかな若々しい肌に近づけてくれます。
どんなに忙しくても、耳、頭、足の裏だけでもマッサージすると全然違ってきますよ。
まとめ
少し長くなってしまいましたが、「アビヤンガ」とは、ただのマッサージやリラクゼーションではなく、身体の浄化療法のプロセスのひとつ。
奥が深いんです!ということをお伝えしたかった!
といっても、たっぷりの温かいオイルで包まれる感覚はとても気持ちが良く至福の時間です。
サロンでお待ちしていますので、是非ご体験ください。
おうちでも、ご自身の愛のこもった手でオイルを塗り込んであげてくださいね。

またお会いしましょう!
アーユルヴェーダを知りたい方は下記の漫画が読みやすくておすすめです。
アーユルヴェーダの奥深さにハマってしまうかも!?