ファスティング・断食の準備・回復食で動物性タンパク質を控える理由3つ

タンパク質は体にとって大切な栄養素ですが、
ファスティング期間中は準備・回復食ともに、
固形の動物性タンパク質を控えて頂いています。
今回は、
「なぜ動物性タンパク質を控えるのか」3つの理由について。
理由1.タンパク質の代謝で腎臓や肝臓に負担をかける
まずは、タンパク質を代謝するときに腎臓や肝臓に負担をかけてしまいますよ。ということについて。
お肉やお魚(豆も)などの「タンパク質」は、
- 炭素(C)
- 水素(H)
- 酸素(O)
- 窒素(N)
- 硫黄(S)
の原子から構成されています。
「糖質」と「脂質」は、
- 炭素(C)
- 水素(H)
- 酸素(O)
で構成されていて、最終的には水と二酸化炭素で排出されます。
上記二つを比べると、タンパク質の方が原子の種類が多く、また、タンパク質は窒素(N)があることによって、代謝の過程で老廃物として、アンモニアを発生させます。
アンモニアは毒性が強いため、肝臓の中で、毒性の低い尿素という物質に変換されます。
このプロセスで肝臓に負担がかかってしまうんです。
※特に便秘傾向の人は、アンモニアの負担が大きくなるといわれています。
さらに、血中に入った尿素はそのままでは尿として排泄できないため、腎臓でろ過され、最終的に尿として体外に排泄されます。
このプロセスでも腎臓に負担がかかります。
断食期間は、解毒・デトックス・代謝に
肝臓・腎臓がフル稼働してくれます。
その働きを邪魔しないためにも、準備・回復食の期間中は、固形で動物性タンパク質を摂ることは控えましょう。
※未発酵の大豆食品の食べ過ぎも控えましょう。
(大豆、豆腐、きな粉、おからなど)
未発酵大豆の過剰摂取は、ミネラルやタンパク質の吸収をブロックしてしまうともいわれています。
理由2.未消化のタンパク質は腸内環境を悪化させる
タンパク質の消化・吸収には十分な胃酸や消化酵素が必要です。
炭水化物や脂質については、口腔内のアミラーゼ、リパーゼによって消化が始まりますが、タンパク質は「胃」から消化が始まります。
日本人はもともと胃酸分泌が少ない民族ともいわれていて、さらに年齢を重ねるにつれて減ってきます。
そのため、個人の消化力以上にタンパク質が入ってきてしまい未消化のままになってしまうと、
それらが悪玉菌のエサになり、悪玉菌が増殖。
有毒アミンなどの有害物質を産生し、腸内環境を悪化させる原因になります。
ファスティングの大きな目的の一つが腸内環境の改善。
腸内環境を悪化させてしまうリスクのある動物性タンパク質は控えた方が、ファスティングの効果は高まります。
理由3.畜水産物の残留農薬、抗生物質、ホルモン剤のリスク
豚や牛、鶏などの家畜や養殖の魚類などには、病気の治療・予防のために医薬品が使われたり、
また、農薬がばら撒かれたエサを食べたりなどで、それらが家畜等の体内に残留し、わたしたち人の健康に影響を与えるリスクがあります。
ファスティング期間中は、「いかにリスクのある物を口にしないか」が大事。
体を綺麗にしているファスティング中は、できるだけそのような食べ物を口にしないことがおすすめです。
まとめ
ファスティング(断食)の準備・回復食で動物性タンパク質を控える理由3つをお伝えしました。
タンパク質は人間の体にとっては、とても重要な栄養素。
通常であれば個人の消化力にあわせて、積極的に摂りたい栄養素です。
しかし、ファスティング期間中は上記の理由からも少し摂取に気をつけたい栄養素でもあります。
ファスティング期間中のタンパク質の摂り方としては、できるだけ消化に負担をかけないように、出汁でとったり、アミノ酸のかたちで摂ったりがおすすめ。
ファスティングが終わった後は、
もちろん、あなたの消化力に合わせて、
しっかりお魚、お肉で体をつくっていきましょう。